2009年9月18日金曜日

ケーススタディー(ハウステンボス)

先週のケーススタディー。
長崎県が題材でした~。がんばれハウステンボス。どうやら野村は手放したみたい(↓)。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090917AT2C1601D16092009.html

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【課題】
あなたが佐世保の朝長則男市長とすれば、いよいよ詰んでしまったハウステンボスをめぐって野村や地元財界とどう渡り合い、最終決着をつけるか?

【回答】
■市長としての構想
ハウステンボスの行っている「次世代エネルギーパーク」を利用して「エコ街(地区)」のイメージを図り、観光客を呼び込む。

その為に以下の通りに進める。
①野村、地元財界人に対してハウステンボスを佐世保の観光に目玉とし、上記の構想を伝える。
②野村には「チューリップ」「オランダ」というイメージの宣伝ではなく、日本発の「次世代エネルギーパーク」「環境にやさしい街(地区)」との宣伝をして頂くように提案(交渉)する。
③ハウステンボス開園に携わって頂いた財界人(企業)に対しては、ハウステンボスを「エコ街」のイメージに作り替える為、貴社のCSR(環境対策)の一環に利用して頂くよう提案(交渉)する。
④自分(市長)は、まずはハウステンボスを用いた「エコ」イメージ作りに力を注ぎ、県内及び県外の修学旅行先への提案を行う。様子を見て、分譲土地への高齢者への移住の提案を行う。

【理由】
佐世保市のイメージ(佐世保にあるもの)の主なものとしては、
・佐世保バーガー
・佐世保基地
・ハウステンボス
であると考えられ、佐世保市としてはハウステンボスは失いたくない。

しかしながら、現在のハウステンボスは外国人観光客の減少から経営は悪化しており、またTDLと比べて人気がなく、佐世保市の立地も交通の便が宜しくないため、日本人の観光客も思うように呼びこめていないと考えられる。

故に現状を打破する為に、野村及び地元財界人との協力の元、新たな取り組みが必要である。

ハウステンボスは、元々環境に優れた理想都市の計画として開園したものであり、単なるテーマパークではない。現在では経済産業省が推奨している「次世代エネルギーパーク」の内の一つである。
この「エコ」の部分と、長崎の自然等を組み合わせたイメージを作り、全国に先駆けて、「エコの街 佐世保」及び「次世代エネルギーパーク ハウステンボス」として売りに出し新たな観光客を呼び込む。
環境問題に関しては、ハウステンボス内でセミナー等も行っており、小学生の修学旅行にも役に立てるものと考えられる。

新構想を足掛かりに佐世保市を更に復興させたい。

【根拠】
http://www.meti.go.jp/press/20071005003/20071005003.html
http://www.huistenbosch.co.jp/aboutus/energy/
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Forest/4179/houseteboss.html
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【大前解説】
・テーマパークで栄えているのは入園料が安いか、無料のどちらか。(TDL以外)
・ハウステンボスは、入場料がTDLより高い。故にまったく人が集まらない仕組みになっている。
・テーマパーク以外で人が集まっているのは、アウトレットかスパ。
 これは土地があまり要らない。ハウステンボスは巨大な土地を持っている。
よってこうする。
・野村が手放すはずなので、佐世保市が手掛ける。
・ハウステンボスの一角にアウトレットを作る。山口~長崎にあるアウトレットは鳥栖(佐賀)あたりにあるだけ。
・アウトレットで人を集めて、入場料は無料にする。

・アクティブシニアタウンにするという案もあるが、まずはアウトレットを作るだけで人が集まるんだからこれだけやれば良い。

【反省・他】
・次世代エネルギーパークの案に関しては、最終的に考え付いたのでクラスメイトと議論することなく結論に入れてしまったので少し勿体なかったと思った。
・なるべく早く取り組んで、案をどんどん出したほうが身になると思った(議論遅れに反省中…)
・テーマパーク以外の、アウトレットやスパを出してくるのは、所謂発想の自由度が広く、ズームアウトして考えているためと身を持って感じた。
・この発想法が勉強になった。

ケーススタディー(鳩山由起夫)

先々週のケーススタディー。既に首相になってしまいました。
政治に興味が全くなかったのに、この1年で随分変わった。考えられる範囲内で纏めてみた。

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【課題】
あなたが民主党の鳩山由起夫党首とすれば、首相になった最初の100日間で何をするか?

【回答】
民主党政権を継続させ、100日後に政権崩壊しないように以下を中心に進める。

①党内の統制を行う。
主にメディアに露出する民主党の幹部(小沢、岡田、管)と再度意思統一を行い、各々の考えを発言しないよう、民主党としての考えを発言するように協力を仰ぐ。
(まとまりのある政党という印象を国民に印象付けることが狙い)

②所信表明時に民主党の方向性や考え方を述べる。
選挙前の公約は様々あるが、財源の問題を考えると全て実行することは困難であると考えられる。故に、必要以上に具体的な公約の実行等を述べるのでなく、政権交代のテーマであった税金の無駄遣いをせずに政策を行うといった趣旨を述べる。
夢を述べる必要はあるが、間違っても、安部元総理が発言した「美しい国」と言った分かりにくい奇抜と考えられる内容は言わない。後々突っ込まれて政権崩壊に繋がる可能性がある。
(「我々は、従来とは異なり、皆様から預かっている税金を使って、国民の皆様の生活と、国家の成長させることが役割である。」と言ったような言い回し。)

③公約を実行する
全ては不可能であるが、国民が目に見える形で分かる公約内容を実行する。
財源が政権を取らないと何とも言えないが、たとえば、高速道路の無料化などを進める。
その他の公約内容に関しては、クリントン大統領に習い、「政権を取ってみないと分からないことが多かった。実現可能かどうかは再度検討する。我々はあくまで皆様から預かっている税金を効果的に運用し、生活を高める、国を成長させることが役割である。」といった趣旨を時期を見て発言し、お茶を濁す。

④外交からの信頼を得る。
米国から不信感が出ている可能性があるが、しっかりと話し合い「winwinになるように助け合いたい」という内容を伝える。普天間基地に関しても、移動させるだけでは解決しないと考えられる為、基地の存在の必要性を考えなおし、米国と交渉する。

ロシアとの北方領土問題に関しては、前政権のミスを素直に謝る。ただしそれに付け込まれないように、「○○の件に関しては…」と限定的に謝り、友好関係を築けるよう進める。

⑤脱官僚政治へ
国家戦略局の具体的な役割を示して、管直人を中心として実行する。
この際も、「国民の皆様の税金を~」の内容を伝え、趣旨を国民に理解してもらう。


小沢氏の献金問題などの黒い部分はあるが、最初の100日間は国内外のいらぬ雑音をかき消し、国民の心を掴むように取り組んでいく。
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【大前解説】
私だったら以下をやる。
・まずロシアに行く。真っ先に友好関係を築くべき相手である。
・高速道路は無料化ではなく、あくまでプレート課税方式。現役世代で借金を払い終え将来に先延ばしにしない。試算では10年程度で払い終えられる。
・国家戦略力には民間を起用させる。具体的にはサッチャー革命が参考になる。
*サッチャー政権時代は、各コンサルタント会社(マッキンゼーとか)にの有能な若手を2年間程度無償で貸すように指示した。集まった若手コンサルタントグループが知恵を出し合って国家戦略を立て、サッチャーも週に1度はそのグループを共に過ごし、意思疎通を図り、戦略の理解を深めていた。
・国民新党、社民とは連立しない(参議院の過半数は気にしない)。社民は足を引っ張られる可能性がある。
・小沢さんは選挙に関しては天才だから、選挙対策の指揮をしてもらう。
など

【反省・他】
・何分、政治について考えたこともなかったので考えたことに意味があったと思う。
・ロシアを大切にするという結果は一緒だったけど、プロセスや意味合いが月とすっぽん。
・サッチャー政権を参考に有能な若手コンサルタントに国家戦略を考えさせるのはかなりありだと目から鱗。

引き続き鳩山政権がどうなるのか注目だ。

2009年9月13日日曜日

ダーウィンの言葉

忘れないように、メモ。


It is not the strongest of the species that survives,
nor the most intelligent that survives.
It is the one that is the most adaptable to change.

               Charles Darwin

生き残る種というのは、
最も強いものでもなければ、最も知的なものでもない。
最も変化に適応できる種が生き残るのだ。
             チャールズ・ダーウィン

2009年9月12日土曜日

ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」

TAから紹介のあったサイト。

■ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」

http://www.ted.com/talks/lang/jpn/dan_pink_on_motivation.html


21世紀型のモチベーションは内的報酬による。
外的報酬は限られた状況においては効果的である。

という内容を法律家らしく立証した。

ワトソンワイアットの川上さんが話している内容とも一致している。

2009年9月1日火曜日

『ザ・プロフェッショナル』

これで大前研一の著作は何冊目だろうか。2年次の「現代の経営戦略」という科目の参考図書になっている『ザ・プロフェッショナル』著:大前研一(2005年)を読んだ。

2008年以降の著作6冊を読んでいた為、重複する部分もあるけれど2005年はBBT大学院大学が開校した年でもあるので、全般的には人材育成・教育というメッセージが強いと感じた。純粋にプロフェッショナルを育てたいという思いからの著作なのだと思う。

プロフェッショナルには、「先見する力」(昨今の環境の変化は著しく見えない大陸に突入している。それ故、物事のKFS(Key Factor For Success)を見抜いて実行することが大切である)や、「構想する力」(先見力だけでなく、将来のなるべきイメージを描けるか。これがなければ事業は成功しない)が必要で、更に「議論する力」(理性でなくロジカルに考え、ロジカルに議論すること。また感情的にならずロジカルに応えさせる為の質問力を身につけるとか)が大切であるとのこと。

こうなる為には常に「自分が○○だったらどうするか?」ということをロジカルに考える”癖”を身につけておくことが大切で、そうすれば、いざ自分がしかるべき立場でしかるべき判断をするときにブレない判断が出来るだろうと。
このことは、毎週のケーススタディーで行っている内容であるので、説得力があった。確かにロジカルシンキングは少しづつ出来るようになったと思う。

今回は更に「矛盾に適応する力」が印象深かった(もしかしたら最終章なのでハロー効果かも知れないけれど)。たとえば、右脳と左脳。これは両方使いこなさないとプロフェッショナルではないようだ。IQが高い人と通常の人の右脳と左脳の使い方を見ると、通常の人は、数字を見せても、絵を見せてもほぼ左脳を使っているみたい。一方、IQが高い人は、絵を見せると右脳を使っている。ロジカルに考えることは大切であるが、事業を行う上で判断するときは、一辺倒にはいかない。ロジカルに考えても辻褄が合わないことがある。そういうときには、「えぃっ!」と直観力を働かせて右脳の判断を仰がないといけない。また解決案の幅を広げるときはブレーンストーミングなどのように自由度を高めないといけない。この時も右脳が役に立つ、名経営者と言われる人はこの直観力や右脳の使い方に最後は頼っているみたいだ。
ただ、あくまでも思考はロジカルに考えて、考えつくした結果、判断は直感で!ということである。左脳だけ働かして、ロジカルシンキングをしても意味がないし、コンピューターには勝てないと言うことにもなりそう。
効果的に相互に使い分けて鍛えるしかないようだ。その為には、問題解決をし続けるしかないみたい。ロジカルに考えて、解決案を出すときは右脳を用いて解決案の自由度を広げる。そこからまた左脳に戻してロジカルに妥当な案を絞っていく。決定した事項に対してやる気のない人を動かす必要もあるので、その時は再び右脳型になって情熱的に話し、人を動かす。こういったプロセスを繰り返し、繰り返し実践することで養うしかないとのこと。

ん~、大変!
が、出来るようになったら面白くて仕方ないとも思う。

これは一定の経験が必要になるけれど、これは思考の問題だから、年齢と言う概念は関係ない。老若男女問わず、こういった思考を繰り返しトレーニングしているか?という話。もしかしたら、こういうものを身につけている若い人達が今後は沢山出てくるかもしれないし、海外では恐らくこういった思考を持ち合わせた若い人達がいるんだろうと思う。うかうかしていられないね。
中々刺激的な話でした。

毎週のケーススタディーで思考を鍛えて、普段の仕事で熱っぽく話す練習でもしてみようかな。「いいじゃないですか!?」みたいな感じ?

なんだか取り留めのない感想文になってしまった・・・。