2009年7月28日火曜日

GDP別の産業の変遷

Mailを読み返していたら、今年春の話だけど覚えておいた方が良さそうな内容があった。

大前先生の講義での話で、国ごとのGDP別で産業が変わるというもの。当時はリーマン破綻に伴う景気悪化により、日米中心に車が全く売れなくなっていた状態。そんな中で以下の話をされた。

■一人当たりGDP(米ドル)

・1,500まで →自転車

・3,000まで →バイク

・5,000まで →車

・10,000以上 →ハイテク産業

とのこと。

要は、GDP4,000ドル/一人あたりのタイとか8.000ドル/一人超えているけど普及率が30%程度のマレーシアとかはまだまだバイクが売れて、これからは車が売れるということ!日本はGDP10000ドル/一人をはるかに越えているから、既に衰退市場と言うことだ!これを聞いた時に「こりゃ景気云々じゃなくていずれ売れなくなるわ…」と感じてた。。。防備録として保存。

医薬品市場に置き換えると、恐らくGDPの成長と共に高度な医療が受けられるようになると思う。ただし保険制度は別問題。疾患も、発展途上国はマラリアとかをはじめ、感染症などで苦しんでいて、生活習慣病などあり得ない。アメリカでは抗肥満薬が売れたり、睡眠薬が売れたりしているけど、こっちだったらなんて贅沢な…といった内容だなと思う。

儲かるのはまだ先進国で、規模は小さいけど現在二桁成長をしているのが、こういったファーマダイジング国。自動車産業が先進国を目指すようにいずれ製薬会社も目指すことになると予想できる。国内企業だとあと5年から10年後が恐らく本格的な進出になると思う(それまでは特許切れ対策で恐らく落ち目)から、今のうちに色々勉強しておいた方がいいと思う。

2009年7月27日月曜日

ケーススタディー(ロッテ)

毎週お題が取り上げられてケーススタディーを行っている。週によって個人的な取り組み量が異なるけれど、頭をフル回転して取り組んでいる科目であることは間違いない。全くわからないこともある。以前の三井トラストとかは事実の理解だけで終わった…。けどかなり知識は得た。

1週間考えて、ディスカッションして、回答を出して、日曜日に大前さんの解説(考え)を聞く、という流れ。大前解説(考え)が100%正しい訳ではないけど、その解説を聞いていると、考えが同じ時、同じ個所があったり、全く反対の考えだったり様々。ただ重要なのは、考えのプロセスであると思うので、折角なので振り返りをすることにした。今まではその場で一喜一憂レベルの振り返りで、所謂やりっぱなし。

残念ながら今回の取り組み量は最低レベルだけど、始めることにする。
読んでもつまらないかもだけど、そもそも防備録としてスタートしたBlogだから気にしない。


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【課題】
あなたがロッテの佃孝之新社長とすれば、配下にない韓国ロッテも含めて今後の成長戦略をどのように展開していくか?

【回答】
日本での高収益体制を維持し、VRICsを中心とした海外進出に対して、自身の持つノウハウや人脈等を最大限活用し、重光家率いるロッテの成長をサポートする。

【理由】
ロッテは重光武雄氏(現会長)が日韓をまたいで築き上げた一大財閥である。日本ロッテでの高収益により得た利益を韓国ロッテグループにつぎ込み成長した。
。しかしながら過去においても外部の人材も効果的に用い、韓国での百貨店業務を大成功させているが、事実上は重光家の配下にあり、長男宏之氏、二男昭夫氏も副会長と、一族経営を行っている。
日本ロッテは食品事業中心で約4000億円である一方、韓国ロッテグループはホテル事業やロッテワールドなどを行い、約2兆5000億円とケタ違いのグループである。

佃氏は2009年7月よりロッテHDの新社長に就任し、今後日本ロッテの指揮を執ることとなるが、重光家が覆いかぶさっている状態でいることは変わっておらず、更に韓国ロッテグループは支配下にない。

日韓ロッテをみると今後魅力的な市場はVRICsなどへの食品、流通(ホテルなど)の展開であり、日本市場での躍進ではない。よって、佃氏とすれば、自身の出身であるホテル事業のノウハウや人脈、また日本で得たビジネススキルを伝達し、人材育成を行い重光家率いるロッテの成長のサポートを行う。

【参考】

週刊ダイヤモンド2004年9月11日号
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090701k0000m020100000c.html

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【反省点】
(Fact)
・ロッテHDと韓国ロッテグループの構図を途中まで誤って理解し、直前に気づいたので時間が足りなくなった。
・佃氏の経歴について深く調べていなかった。
(Logic)
・佃氏は65才であり新社長としては高齢なので、思いきったことをするよりも基盤を固めようと考え、若干消極的になった。(実際は積極的に攻めても勝算があることがわかった。)
・日本の技術を韓国に輸出することばかり考えていて、韓国の技術を日本に輸入する発想が全くなかった。

【今後】
・正確な事実を集めて、正確に理解する。まずはここから。
・社長や企業の歴史やキャリアを調べる。自社の強みや弱みが理解できるようになる為。
・社長なんだから思い切ってやれることはないか考える。でないと、解雇される。てかいらない。




2009年7月18日土曜日

CSR活動は言うべきか、言わないべきか

Brandingの講義の中で、「CSR活動は周囲に公表すべき」という意見と「CSR活動は当たり前だから公表する必要はない」という意見があるようだ。「言った方が良いんじゃないの、ありのままに伝えれば…悪い事ではないし企業の姿勢や人となりが理解され易い」というのが個人的意見。そこまで深く考えていなかったけど。
またこれから色々議論が始まるのかな…。

アフラックの副会長であるチャールズ・レイク氏との対談を聴講したけど、アフラックとしては「公表する!」ときっぱり言い切っていた。外資系だし、当然だなと思う一方、日本は美学的に「公表する!」と断言できないのかなとも思う。
ただ公表の仕方も戦略的で、とても勉強になった。
公表するといってもただ単に「やりましたー!!」ではないとのこと。一緒に仕事をしているアソシエイトの方を中心に伝達し、戦略的にターゲットを決めて伝えている様子。もちろん経営理念から外れていることはしないので、効果的な方法であると感じた。この辺もマーケティングの知識や実行力が問われるのだろうと思う。

最後に好きな言葉は、

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」

外資系の企業、外国人とは思えないほどの教養であるが、こういった姿勢が長くCSR活動を行えるし、将来的にも反映していく秘訣なんだろうと思う(実際、小中学と日本にいたみたいだけど)。保険会社というと何となくぼったくりのイメージが強いけど、今後は中身もよーく見ながら判断していこうと反省しました~。

2009年7月17日金曜日

Demography (America)

マーケティングの講義で、ターゲットを見極める上でDemographyを考えた。
今回はアメリカについて学んだが、「えーこんなに違うのか・・・」とビビった。行ったことないし住んだこともないから井の中の蛙だなと感じた次第。

基本的に伝統的な家族構成は、こう。
■両親、子供2人、自動車2台、ペット

これは、なんとなくわかる。でっかい家に庭があって、TVで見るまんま。
で、勝手に想像していると実際のデータは違うことが判明。

裏のデータは、こうなっている。
■18歳以下の33%は片親。
■アフリカン・アメリカンでは、46%が片親。11%はその他。
■アフリカン・アメリカンでは、新生児の69%がシングルマザーの元に生まれる。
■全米でも、新生児の33%はシングルマザーの元に生まれる。

ということは、伝統的な家族は少なくなっているのか、その家族は血が繋がっていないのか、ということになる。特にアフリカン・アメリカンになるとデータが明らかに変わっているし、ブラックな部分が見えてくるような気がする。

更に恐ろしかったのが、犯罪と貧困のデータ。
■全米収監人口は、230万人(100人に1人)←人口3億人だから割合はもう少し少ないかも。
■黒人男性だと15人に1人
■黒人男性の内、20歳~34歳だと9人に1人。
■ハイスクール卒業率は、郊外は80%、都市部は50%。

9人に1人って多すぎない?って思ったけど、そんな感じなのかな。
こういうデータ見ると、セグメント見極める時も単純な市場データに加えて、このDemographyや、ソフトな部分(宗教とか)も十分に加味しないと海外進出は成功しないなと感じた。

郊外のほうが卒業率が高いのは、真面目に学校行くのかな。都心部は危険が一杯!?なのかな。
この辺は行って、住んでみないとわからないね。

【参考】
アメリカの人口ピラミッド
http://www.census.gov/cgi-bin/ipc/idbpyrs.pl?cty=US&out=d&ymax=250

2009年7月16日木曜日

Branding

マーケティングの講義で頻繁にBrandについて話があるが、あっと驚く話が多い。
基本的にBrandingは2つの同じものが目の前にあった場合、片方をもう一方よりも価値あるものにするということ。差別化の手法である。Brandと聞くと高級品を思い浮かんでしまうけど、実際はいろいろある。
特に感心したのが、コモディティでさえもブランドによって差別化できるという話。
たとえば、水。
どこにでもある水なのに「evian」は見事にBrandingして価値をつけた。そして皆これを買っている。(最近はもっといろいろ出てきた。
更にこの類で行くとお茶もそう。コンビに行けばBrandingされたお茶がいっぱい並んでる。特にこれにCodranding(共同ブランド)して成功したのが、「サントリーの伊右衛門」。
サントリーだけだとBrand力が弱い(サントリーといえばウィスキー)。なので、京都福寿園とCobrandingして「京都福寿園のお茶 伊右衛門」として販売した。

Brandingは差別化の重要な要素(特にソフト面)になるようだ。

製品のラインナップを増やし過ぎて、ターゲットを見誤り、Brand価値を上げてしまうこともある。
たとえば、Black&Deckerという会社。大工の工具等を売っている。従来は専門、いわゆるプロ用に開発していて、圧倒的な支持を受けた。しかしながら、一般大衆者にも使える工具(初心者でも安心プロ用品みたいな感じで)を販売し、一気に知名度が広まったため、従来の顧客であったプロ達が一気に離れてしまった。で、どうしたかと言うと、新しく「DEWALT」というBrandを立ち上げ、こっちを専門者向けとして再販売した。これまたBrand。
Black&Deckerの製品は圧倒的に性能が良いので、プロの専門家達は使うべきだが感情で気に許さなかった様子。
B2Bだと、企業のBrandイメージは必要でも製品のBrandで売買が決まることないだろうと思っていたけどそうでもないみたい。専門家向け、大衆向け等々含めてBrandingが決定されていくのだと思う。

2009年7月12日日曜日

『グローバルリーダーの条件』

タイトルが良いので『グローバルリーダーの条件』を読んでみた。大前さんと船川さんの対談なので、あっという間に読めてしまう。

各企業、グローバルリーダーが足りないと言われて久しく、特に対策も打っていないようなのでさらに足りない、足りないの繰り返し。
「英語出来ないから人が足りないのかな・・」と漠然と思っていたら実は違った。グローバル化に伴って、従来より進出国が増えてしまった、また進出しなければならない国・地域が増えたことが原因のようだ。更に現地生産で済ませて、その国のナショナルスタッフ(NS)を利用すれば良いじゃないか、と思ったが、それを統率する人材(日本人)がやっぱり必要とのこと。そりゃそうです・・。ということでグローバルリーダーが足りない。→足りないから進出できない。→外資系に負けちゃう。という流れのようだ。

その為には語学もそうだけど、広い知識と思考力が必要。何か言われたら自分の考えが言えるか、質問できるか、みたいなところ。この辺はいろんな本でも授業でも言われ続けていること。

語学に関しては、ビジネスの共通言語は間違いなく「英語」だけど、それは「アメリカ英語」でも、「イギリス英語」でもなく、「ビジネス英語」が共通言語だ!と熱く語っていた。
母国語が英語でない人達がたくさん英語を使って仕事をしている。だから日本人もビジネス英語のネイティブスピーカーになれるというのだ。これは凄いなぁと思う。
確かに、オーストラリアもシンガポールもインドも英語話すけど、シングリッシュとかインドの英語もなまりがすごいし、アメリカ英語でもなければイギリス英語でもないね。でもコミュニケーションは出来るし、ビジネスは出来る。発音気にせず、間違いを恐れずにやっていこうとのこと。

一方で、英語のニュアンスに関してはかなり厳しく警戒している。

上記のようにいうと、日本人はガンガン「Yes or No」の質問しかしないと。
英語は単刀直入にいう言葉だと認識して、何でもかんでも直球でやりとりしてしまうらしい。これでは、ビジネスは出来ない。
日本語同様、ニュアンスがある。それは会話の中、表情、強弱の中にあると。なので、人間社会の中で身に付けるしかない。ブロークンイングリッシュでは勝てない。世界にはこのニュアンスが分かるグローバルリーダーが沢山いるから、日本は世界で勝てないのだという。

単に「英語がうまくなりたい」のレベルではないようだ。
マインドもともに鍛える必要があるようです。

ちなみに、以前ラリー・キング・ライブに、大前研一、小池百合子、田丸美寿々、デーモン小暮が出たことがあったみたいだけど、ラリー・キングとまともに話せたのは、大前研一だけで、頑張ったのはデーモン小暮だったとか。小池さん、田丸さんは英語が得意とされる人でもタジタジだったみたい。

グローバルっていうのも中々大変ですな。奥が深い。

その他、エリート教育よりもリーダー教育をすべし!
これからの教養は「地球環境について話せるか」らしい。これは日本でやったら引く人が多そうだけど、この辺から日本は島国なんだなと思う。視野が広ければ勝手に会話に出てくるからね。

【参考資料】

2009年7月6日月曜日

CSRは奥が深い(Brand buildingの一環にCSRがある)

マーケティングの科目と並行して、Brand Buildingも選択してみた。
その中で21世紀のBrandにはCSRが背景として必要である、とかなり強調していたのが印象深かった。
確かに沢山不祥事が出ているので、消費者も企業を見る目が変わっているのは確かに実感できる。アメリカのCSR協会によると、消費者の80%が企業名をチェックし、CSRを行っているかで購買を決定するとか。少し強調し過ぎだろうと思うが、多くの人が注目しているのは数字でも裏付けられたみたい。

具体的にどういうCSRが必要かと言うとこれからは「地域社会の発展に貢献する」ことがKeyになりそう。”Community involvement”を繰り返していた。担当教授の佐藤玖美は英語がどんどん入ってくるのでちょっと大変。やたら発音が良いと思ったら、どうやらアメリカ国籍だそうだ。日本の学校に行ったことがないとか言ってた。。。

話は戻って、日本の経営者のCSRにの意識調査(御社のCSRはどのようなものですか?)で上位に入ってくるのは、
「法令を順守する」「より良いサービスをする」が1位2位。
悲しいかな3位にようやく「地球環境の保護に貢献する事」が来た。しかしながら、中身は大したことない。たとえば鉄鋼だったら無駄な廃棄物を出さないようにするとか、エネルギー系であったら有害物質を出さないとか。。
これって、法令遵守と変わらないなと、思った。
やるんであれば、環境保護に力を入れているNGO団体を応援するとか、スタバ(CSRも有名)だったらブラジル、コロンビアで豆を取るときに、地域に貧しい村々で井戸とか掘っちゃってる。
この辺は見習うべきなんだなと感じた。

ちなみに、学生時代に環境問題を勉強して、もう時期日本から撤退する少年Aによると、企業の活動自体が環境保護になるようでないとダメだ!とオーストラリアのシドニーを歩いているときに言われた気がする。探すと今のところ、マラリア防止の蚊帳を低価格で販売しながら、環境・貧困問題を解決してビジネスも成り立たせることくらいか()。

とにかくCSRは奥が深い。

2009年7月1日水曜日

『最強国家ニッポンの設計図』

大前研一の直接の授業を通じて世の中の動きを学んでいる。毎週行われるニュースの解説は、世界中の経済や政治のことに触れており、経済音痴の自分も少しづつ視野が広がってきた。

その授業の中で「総選挙前に!読んでおこう。」とされた『最強国家ニッポンの設計図 ザ・ブレインジャパン建白』を素直に読んでみた。うーん、深い!
以前から言い続けている道州制や外交関係、年金の問題など多岐にわたって提案している。確かにこの通りに行えば、少なくとも未来は描けるな、日本も捨てたもんじゃないな、という気にさせられた。

本来、政治とはこうやって国民に希望を与えるものでなければいけないと思う。小泉さんは長期政権で大成功した政治家であることは間違いないけれど、具体的に国民が日本の将来に対して希望を持てたかといえば、答えは「NO!」であると思う。講義でも言われていたが「郵政民営化」が行われて、その先どうなるとか、民営化することに対する素晴らしい未来を描けた日本人がどれだけいたかは全くわからない。しかしながら「郵政民営化に賛成か、反対か」という選挙が行われた。日本国民を全て巻き込んだ総選挙の焦点が、「郵政民営化」であるのは確かにおかしい。それよりも、日本の経済を動かすほどの政策(法人税、累進課税の変更とか)や外交関係(アメリカ一辺倒でよいのかとか)、憲法改正(新しく作り直すのかとか)に本来であれば焦点が当てられるべきなんだと思う。

ただ少なくとも、政治的にどうであったかは別にして、人気やパフォーマンスも含めて、在籍中は日本を一つにまとめ続けたと個人的には思う。これは素晴らしい。なぜならここ数年、および今現在もはそういう総理大臣はいないし、そうでなくても1億3千万人をまとめたんだから素直にすごいと思う。

この本だけではないが、最近は国会やニュースで言われる内容が本当に的外れであることが理解出来るようになった。それを体系的に1冊にまとめて貰えた(SAPIOの連載をまとめている部分が大だけど)ので読んでいて整理できた。
建白する「ザ・ブレインジャパン」がどうなるのかわからないが、卒業後に「入らない?」と言われることを夢見て今後も知識を広く身につけて目を養っていこうと思う。