2010年7月1日木曜日

ケーススタディー(キタムラ)

ケーススタディー。
結構考えたけど、案がなんだかしょぼい。。本業に集中すること、財務リストラを進めることは企業債背には必要だけど“写真”“プリント”に引っ張られ過ぎた感がある。
大前解説は圧巻だった。

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【課題】
あなたがキタムラの北村正志CEOとすれば、今後チェーン店の維持をどのように図っていくか?

【回答】
各店舗を販売店というコンセプトからショールームのようなコンセプトに変える。
・お試しコーナー設置
 →地元の写真好き定年者を利用してアドバイザーにする。
・個展コーナー設置
 →月替わりで応募作品を掲示しリピート顧客を呼び込む
・不必要な店舗は閉める(徐々に10%づつカットしていき、現在の1200を半分にしたい)

これらのことで、1店舗当たりの収益を改善し、チェーン店舗を維持し業績を向上させたい。

【理由】
■自社、市場
キタムラは2008年をピークに売上が減少しだし、2010年には営業利益が赤字、当期純利益もほぼゼロになった。これらは不況による消費低迷に見えるが、2000年以降から販管比率の高騰、ROA、ROSなどは軒並み下がっており事業としては衰退傾向にあった。

事業の柱は機器販売(カメラ、ビデオなど)とプリント(フォトプリント、ポストカードなど)であるが、これらが2008年以降低迷しはじめた。しかしながら、財務状況同様に、価格.COMなどや量販店の低価格販売による攻勢や、デジカメの普及から、PCでの写真確認に終わり、フォトプリントを行うケースが減少しつつあることが主な原因になっている。

何とか立て直しを図るため2008年以降は店舗数を増やし2009年には約1300店舗(2007年は約800店舗)に増加させ、売上高を増やすものの1店舗当たりの減少し、販管費の高騰から収益の悪化へと繋がっている。

つまり、既存路線では市場が飽和し衰退が目に見えているにも拘らず大幅に店舗数を増やし収益を悪化させてしまったと言える。

■顧客
顧客に目を向けると、定性情報ではあるが高齢化社会に入りカメラを趣味にする中高齢者(男女共に)は増えていると言える。ネットではブログやSNSに張り付けることも増えている。
キタムラとすれば、一眼レフカメラを利用する顧客にリピート顧客として店舗に足を運んでもらい、プリントしてもらうことが最も収益が上がると考えられる。

■戦略
よって、以下のような戦略を取りたい。
・大幅に増加した店舗数を減少させる(徐々に収益の悪い店舗を10%づつカットしていく)
・そして店舗を販売店と言うスタイルから、ショールームのようなスタイルにコンセプトを変える

①店舗内に、お試しコーナーを設けてまずカメラに触れてもらう。
→その際に写真が趣味の定年者を利用して、アドバイザーになってもらう。
②個展コーナー(提示コーナー)を設ける
→月替わりで応募した作品を提示してリピート顧客を呼び込む。
→デジタルフォトフレームを設ければコストは余り掛からない。

このような形でリピート顧客を集めて、1店舗当たりの収益を上げてチェーン店舗を維持し業績向上を目指したい。
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【大前解説】
・同業の買収等により増収傾向を示すが、利益は悪化傾向で直近は赤字。
・BSを見ると営業CFと有利子負債の差が4倍近くあり、財務状況に不安。
・カメラ販売とプリントが二大事業。
・カメラの普及率は80年代から飽和だが、デジカメによって市場は微増。
・キタムラは80年代の市場飽和期に店舗拡大を行ったが、デジカメの普及により量販店が市場を侵食。
・デジカメにより写真はPC等での閲覧中心になっている。
・実際にプリント需要は97年をピークに一気に右肩下がりでピーク時の1/3。
・フォトブックは増えているけど、規模は小さい。
・全体のミニラボ店舗数も一気に減少中で、プラザクリエイトとキタムラの二つで独占。
・一方で子供写真館が増えている。
つまり
・キタムラはデジカメ販売は量販店にかなわず低利益率
・DPEはトップだが市場が縮小
・フォトブックだけで支えるのは困難で、子供向け店舗は「スタジオアリス」に知名度で負けている。
よって
集客力を集めるような店舗づくりが必要。
(案)
・ソフトバンクの傘下入り。
・ソフトバンク代理店として、Apple製品を取り扱わせてもらう
・店舗拡大したい孫さんとすればおいしい話と言える。
・スマートフォン市場拡大を見越して、スマートフォンコンシェルジュ店として普及に努める。
・スマートフォンの集客力を生かして、既存事業の収益改善を図る。

【まとめ、反省】
“集客力のある店舗づくり”ということは同じだったが、「スマートフォン」に着目した点、孫さんの事業拡大に乗っかって傘下に入る、という発想が見事だった。思考がポーンと飛んでいる様子を感じた。
まぁまぁ、分析関係は良いので後はやはり思考を飛ばす、という作業が必要。

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