2010年3月17日水曜日

ケーススタディー(橋下知事)

冬眠中につきだいぶ更新していなかったケーススタディー。
整理する意味で投稿することにした。
(3週間前くらいのもの)

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【課題】
あなたが大阪府の橋下徹知事とすれば、民主党の人気下降線をどのように使って日本の改革の主導権を握るか?

【回答】
他の知事などと手を組み、マスコミと自身の弁論術を駆使して一気に国民の気持ちを掴み、世論を勝ち取り改革の主導権を手にする。

【理由】
現在の橋下府知事を取り巻く環境を整理する。

■政府の状況(市場)
・小沢問題で支持率低下中(小沢辞任すべきが70%以上)
・鳩山首相に対する国民の期待は薄い
・次回の選挙をどう戦うか考えているが黄色信号が点滅中

■国民(顧客)
・ワンフレーズで一気に振れ、民意は簡単に動く
・民主に投票したが現在は特に期待していないため拘りも無く、直ぐに他の政党や人に動く

■橋下府知事のしたいこと(自社)
・道州制を錦の御旗に掲げて、中央主権を崩して地方に権限を移したい
・横浜市長などと組んで地方をアピールし、関西広域連合をスタートしている
・国会に進出する気はない
・大阪府からの支持率は高い

よって、現在の状況は
・期待していた民主がうまく機能しておらず、国民としては心中できる政党や人材がいない
といえる。

よって、橋下府知事としてはここで国民を一気に味方につけてアピールし、地方への権限委譲をすべきを言う世論を生み出すことが出来れば、日本改革の主導権を手にすることが出来ると考える。
また、民主党としてもマニフェストに「地方分権」を掲げている分けだから国民への裏切りは無く、内部のゴタゴタを吹き飛ばしてちゃんと改革進めてますよ、と国民に説明することが出来るはずである。

その為、各地方の知事や市長と手を組み、府民を超えて国民に対して「日本を変える!」といった何らかのフレーズを作成し、マスコミを利用してどんどん表に出て行く。
橋下府知事の弁論術を駆使すれば、揚げ足を取られずにうまく国民の気持ちを掴むことが可能と考える。

これは民主が落ち目であり、かつ小沢さんが行動を起こしにくい今だからこそ出来ることで、正に今すべきことであると考える。
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【大前解説】
以前から大前さんとしては中央集権反対、道州制にして出来ることは地方に権限を移していく!という主張であるので、回答自体は似たような印象を受けた。しかしながら、分析内容や着眼点がとてもロジカルにまとめられていて、すーっと頭に入ってきた。以下、解説。

●弁護士の肩書きで知名度を上げ一気に大阪府知事に当選
●センセーショナルな発言と行動がマスコミの耳目を集めてきた
・たとえば、財政非常事態宣言
・教育非常事態宣言
・関西三空港問題
・府庁移転 とか
●政治のスタイルは、
 ①対立軸を作り煽る
 ②抵抗勢力に立ち向かう姿をマスコミを通じて演出する
 ③対抗勢力を批判するために都合のよい既存政策、既存概念を持論として主張する。
●つまり、自ら様々な対立をあおり、パフォーマンスに余計なエネルギーを消費している。
 →具体的な経済のパイを大きくしたり、パラダイムが転換するようなものはない。
 (このまとめ方がかなりシビれた…)
●支持率は高く、国民はその時のマスコミを通じた印象により首相にふさわしい政治家などはころころ変わる。
よって
●大阪、関西圏のビジョンを明確にする
●ビジョン実現のための具体案を提言・啓蒙
●そして国家の統治機構改革を提唱し、道州制を実現する。

【反省・まとめ】
最終的な回答(結論)は日々講義を受けているのでそれに近い形になっているけれど、自分の出した「理由」の中には橋下知事の政治スタイルはなく、また同時に今していることは既存の政策などを言っているだけということは全く考えていない、気づいていなかった。
この辺りはまだまだ考えが浅いなと痛感した。

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