2009年6月21日日曜日

日本に必要なリーダーシップ教育を考える

先日「組織行動論」の中でグループワークが行われた。
初等教育~社会人教育に至るまで現在行われている教育を俯瞰的に捉え、今度必要と思われるリーダーシップ教育を検討するというテーマだ。全く答えがない状態で、インターネットを用いて6名でディスカッションし、最終的にはグループワークとして20枚レポートに纏め上げた。
その時の内容について簡単に纏めておきたいと思う。

結論から言うと、現在の日本には「リーダーシップ教育」は基本的に行われていない。
リーダーシップに積極的でない人間をあえて教育するという体制が整っていないというのが正確だろうか。リーダーシップ教育が行われている可能性があるのは、学校内ではなく、課外活動(部活動など)や学校外(ボーイスカウトなど)であった。家庭に目を向けてみても、モンスターペアレンツが存在している近年は恐らくであるが行われていないと思う。

そもそも今後必要とされるリーダーシップの要素を5点に纏めた。


①ビジョンを描け、語れるか(ビジョン)
②アイディアを出し、変化に対応しながら課題を解決出来るか(対応力)
③描いたものを行動に移せるか(行動力)
④フォロワーに動機づけを与え、人材を育成できるか(人材育成)
⑤正当な価値観を身に付け、周囲に知らせることが出来るか(価値観)


この5つの要素を、初等教育~大学教育及び社会人教育にかけて教育できればリーダーシップを発揮できる人材が育成出来ると結論付けた。

そもそも日本の教育は詰め込みの受験勉強の教育であり、常に答えが用意されている状態で教育されている。結果として日本人は「考える力」がなくなっている。
世界から見ても「自分の意見を言えない」と言われているが、そもそも考えていないから意見がないのではないかと思えた。「私もそう思います。」がビジネスの会議中でも飛び交っている。逆に意見を言おうものなら「場を乱している」と悪いレッテルを貼られる始末。

話を戻す。
このようなマインドは年を取ってからの教育では変えること難しいため、幼少期より段階を経て進める必要がないだろうか。 これを学校教育および家庭教育に取り入れるべきである。

■幼少期~初等期:⑤【価値観】
→企業の不祥事は、このことが原因で起こることが多く、
  これがあれば体調不良で1年で総理を辞めたりしない。

■中等期~高等期:①【ビジョン】③【行動力】
→メンバーに方向付けを行い、自ら動けなければ組織は動かない。「考える力」が養える。

■大学教育   :②【対応力】
→一筋縄でいかない事象に対しても対応できなければ国際競争では生き残れない。

■社会人教育  :④【人材育成】
→人材を生かして、権限譲渡を与えなければ真のリーダーとは言えない。
  ワンマンでは組織は大きくならない。


現在の日本は、衰退しかかった大企業に似ている。もう時期世界第2位の経済大国とは言えなくなる(中国に抜かれ、インドも迫ってくる)。あらゆる産業や財界にてリーダーシップが緊急に必要であると思う。全国民が義務教育を受けられるという恵まれた環境であるのだから、学校教育にも積極的に取り入れて、家庭でも自分の子供を路頭に迷わせないようにするべきだろう。
こんな感じで結論付けた。

論文には入れていなかったが、これらを支える「論理思考」が必要であるとあとで気がついた。
思いつきでやってはダメ。緻密さがやっぱり必要であると思う。
そして語学。いづれ翻訳機が充実してくるから要らなくなるかもしれないが、話せたほうが良いし、言葉を学ぶとその国の文化に触れられるから重要であると思う。


教育の在り方など考えたこともなかったので、とても良い機会であった。常に意識してより良いものはないか、日常の生活の中からヒントを得たいと思う。
同じグループだった40歳(?)の方は子供の教育に生かすと言っていたけど、、、その後どうなったかなぁ。
将来の総理大臣、間違いなしだな(笑)。

2 件のコメント:

tomokolea さんのコメント...

こうしてみてみると、前いたベンチャーの社長は④と⑤が足りなかったんだなぁと実感。
①~③に長けてたから、一般的に「スゴイ社長!」と言われていたけど、なんかしっくりこなかった理由がわかった。

mushimaru さんのコメント...

「リーダー」でなくて「極めて優秀なプレイヤー」だったんだね。人を使いこなして、切るのでなくて(たまには必要)活かして、初めてリーダーと言えるんだろうね。
リーダーシップは奥が深い!!