2010年1月18日月曜日

ケーススタディー(ライフネット)

今週はライフネットが題材だった。経営は悪くないけれど創業2年目のベンチャーをどうやって一気にメジャーにするか、ということ。個人的に出口さんだったらまだじっくりやりたいけれど、一気にメジャー化する方法を知っていて経営するのと知らずに経営するのでは意味合いが違うから、大前解説はとてもよかった。
今週は色々議論に参加したので楽しかった。

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【課題】
あなたがライフネット生命の出口治明社長とすれば、今後いかにしてメジャーの地位を確立するか?

【回答】
立ち上げたベンチャー企業である「ライフネット」という名を世に知らしめるため、
①マネックスと提携して第3者からの推薦を頂く(ファイナンシャルアドバイスの際に勧めてもらう)
②新興市場へ参入を検討する


【理由】
ライフネットは、出口社長(62歳)とHBS帰りの岩瀬副社長(32歳)によって創設されたベンチャー企業のネットによる生命保険会社である(現在2年目)。出口社長とすれば最後の大仕事として、若い才能である岩瀬氏と組んで大いに暴れたいところと考えられる。

保険業界としては初めて原価を公表し、低価格でシンプルな透明性のある保険を販売すべく全てインターネットで顧客に選ばせるように促し事業を行っている。現在の業績は、大幅な赤字ではあるが、契約件数は右肩上がりで順調に伸長している(*1)。

従来からの大手の保険会社と比べると契約件数などは比べ物にならず、知名度もまだまだ低い、今後メジャーになるためのこれからの戦略を考えたい。

生命保険の多くはセールスレディーや企業での一括加入によって大型の契約をして軒数を稼ぐスタイルを取っているが、そのような中ライフネットは、プロが選ぶ自分が入りたい保険第1位に選ばれている(*2)。よって、商品は良いものを持っている為知名度を広げ、かつ第3者からの推薦により信用が得られれば計約件数を大幅に飛躍させることが出来ると考えられる。

よって、現在大株主(20%強取得)であるマネックスと組み、マネックスが顧客に対するファイナンシャルのアドバイスをする際に保険の切り替えをする一つの手をしてライフネットを紹介してもらえるように働きかける。マネックスとしても大株主であるため株価の上昇はメリットがある(*3*4)。
知名度は従来の通りに、セミナー、雑誌、ブログパーツなどを活用しコストは抑えたい。

また、今後更なる拡大のためにはライフネットのターゲット顧客である中流階級かつ若者が沢山いる中国などの新興国への進出も行いたい。
中国市場は欧米企業がすでに進出してはいるものの対象は富裕層であり、ターゲット顧客は手つかずの状態と考えられる。今後は益々ネットの普及が進むため、これらのターゲットを狙った進出は大いに行いたい(*5)。
この場合は、出口社長は日本で、海外に関してはバックグラウンド等を考えると岩瀬副社長に全面的に任せたいと考える。

立ち上げ間もないベンチャーを成功させるためまずは「ライフネット」という名を世に知らしめるため、上記のような方式で更なる飛躍を目指したい。

【参考】
(*1) http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/2010/2213.html?cid=NEWS&m=M74&t=T100107&cl=CL1&lp=OR190
(*2) http://www.lifenet-seimei.co.jp/media_history/index.html
(*3) クラスメイト発言
(*4) クラスメイト発言
(*5) http://www.lifenet-seimei.co.jp/deguchi_watch/2008/08/post_13.html
(参考) http://www.president.co.jp/pre/special/interview/6482/
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【大前解説】
・ライフネットはまともな会社。ほかはインチキ会社。
・大手生保はセールスがうまいこと契約を組んで、法人を一気に抱え込んでいる。
・そして、顧客(日本人)は知識が無いから騙されている。そういうところを変えたいのがライフネット。
・立ち上がったばかりだけど契約数、認知度、利益、保険収入共に大手とは比べられるものではない(小さい)
・ネットの強み
 コスト競争力が高い(営業マン、店舗がない)
 手数料が安い
・ネットの弱み
 顧客ターゲットが小さい
 大手がネットに進出したら有意性がなくなる
 法人顧客が取れない

・参考までに、ネット専業銀行(セブン銀行とか)がメジャーになった事例はない
・ちなみに、ネット専業証券(松井、SBIとか)もメジャーになった事例はない(口座は右肩上がりだけど預かり資産は野村と60倍近く差がある。
ということで…
・メジャー化するには、日本生命、第一生命に追いつけ追い越せはほぼ不可能。
・となれば、ネット専業の総合金融化をもくろんでメジャー化する方法はある
・株主構成を見ると、マネックスグループが筆耕株主で松本大氏が社長。これを利用する。
よって
・マネックスグループの一員となって、生保はライフネットが行い、証券はマネックス証券。
・マネックスを利用すればメジャー化も夢ではない。

【反省】
株主構成からマネックスの利用という点は考えたけど、グループに入るのは個人的に嫌だったので考えていなかった。グループの一員となるというのも柔軟に発想できればと思った。
久々に楽しく出来た気がする。

2 件のコメント:

tomokolea さんのコメント...

うちの旦那さんはライフネット加入者だよ。笑
あたしがMBAを考え始めたのは、岩瀬さんの「ハーバードMBA留学記」を読んだのがキッカケなんだ。

①はわからないけど、②は考えてる、みたいなことを前にセミナーで言ってたよ~

mushimaru さんのコメント...

ライフネットとはさすが!

岩瀬さんと知り合いなんだっけか?