2009年11月2日月曜日

ケーススタディー(トヨタ)

2週ぶりのケーススタディー。
Peru帰国後、体調不良&仕事多忙であまり議論できずだったけど何とか回答。
解説や大前理論とはかけ離れていた。
取り合えず回答できたことが個人的には良かった。
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【課題】
あなたがトヨタの豊田章男社長とすれば分離した住宅事業を今後どのような方向に導いていくか?

【回答】
トヨタホームの売上、利益はトヨタ自動車全体の1%にも満たない状況であり、主に事業を行っている国内の住宅市場はマイナス傾向であり見通しが悪い。トヨタ自動車としては本業の自動車に集中する必要がある現在としてはトヨタホームへの追加投資及び事業拡大は考えにくい。
よって、トヨタホームの森岡社長に、トヨタ自動車全体の「財務状況にインパクト」を与え、かつ本業の「自動車とのシナジー」が起こせる事業計画を年内に報告させ、Goサイン及び撤退(売却)の意思決定をする。

*Goサインを出す場合は、追加投資等がほとんどなくかつ、少なくとも売上、利益が全体の3%程度を占めるか、本業の自動車の売上向上に役立つかにより決定する。

【理由】
豊田章男社長であるならば、トヨタ自動車全体の収益から判断する必要があり、直系の豊田一族が立ち上げた事業だからと言って事業を継続させ続けることはナンセンスである。
よって、トヨタホームが、全体の財務状況に与えるインパクトがあるか、またはシナジー効果により本業の収益に影響を及ぼすか、という視点で判断すべきと考える。

トヨタホームの売上、利益はトヨタ自動車全体の1%に満たない(*1)上、国内の住宅産業は着工軒数等から検討するとマイナス傾向であるため見通しが悪い。トヨタ自動車の本社のある愛知県でトヨタホーム売上の3割を占めており、住宅メーカー内で唯一トップの売上を持っているが、社員の紹介によるもの(*2)であり本来の事業としての強さではない。
このような財務状況等から判断すると、今後は本業の自動車の改革をする必要がある為、トヨタホームを継続している意味合いはほとんどないと考えられ、撤退の選択が妥当である。

撤退のオプションとして現在進んでいるミサワとの統合後、ミサワに渡す。または積水ハウスにトヨタホーム単独での売却が、ミサワとの統合後まとめて売却するなどの方法を検討する(その他でも可)。

「継続」のGoサインとして、パナソニックとの共同によるプラグインハイブリッドの「エコハウス」がある。しかしながら、パナソニックとしてはトヨタ以外にも電気自動車があれば技術を売り、プラグインのデファクトスタンダードとなるべく動くはずであるから、トヨタだけの「エコハウス」を立ち上げても行く行くは足かせになる可能性が高い為、Goサインは出しにくい。

また、自動車と住宅の融合で「エコ住宅」によるCO2削減による環境へのインパクトを与えられる可能性もある。
しかしながら、トヨタ自動車の本業は「自動車」であり、世界のトヨタとしてはCO2削減は「自動車」で行い環境へ配慮のインパクトを与えねばならず、構想としては有意義であるが、冒頭に記した「トヨタ全体の財務状況に与えるインパクト」もしくは「本業とのシナジー」には程遠いと考える。

よって、先代の直系が立ち上げた事業ではあるがトヨタホーム社長に上記の通り「事業計画」を提出させ、Go及び撤退の意思決定を行う(撤退が濃厚ではある)。
仮に直系の事業を潰すのか、という反発が生まれたとしても「期間を与えて(権限を与えたトヨタホーム社長に)考えさせたが有効な案はなく撤退は致し方ない」という大義名分も十分にある。

【参考】
(*1) http://www.toyota.co.jp/jp/ir/library/negotiable/2009_3/business.pdf
(*2) 現場検証(足立さん)
(*3) http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091007/biz0910072215019-n1.htm
(*4) http://www.toyota.co.jp/jp/news/09/Apr/nt09_0413.html
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【大前解説】
●トヨタは、一代一事業の流れがあって、織物、自動車と世界一位になった。さて住宅は…これも一位にしないといけない。
●現状としては日本は土地が狭くて高い。
●防火、水周り、建築など規制が多すぎる。
→世界で最も良いものを入れられないようになっている。日本だけだ通る用なルール、試験を作っている。
⇒しかし、トヨタはこの辺をぶち壊せるはず。
●トヨタの強みは…
→CAD-CAM、ジャストインタイム、世界生産、現地調達。
→これを住宅でもやってしまえ。
●リホーム需要はある。築35年は山ほどある。
●世界中の自動車の閉鎖しないといけない工場を利用する。
●テーラーメードで900万円。現地で作ってジャストインタイム。2週間とかで終える。
→コンピューターでシュミレーションする、映像を使って顧客とコミュニケーション。
→住宅は輸入になるから、自動車とバランスが取れる。
●規制はトヨタがまともにやったら吹っ飛ぶ。そのレベルの規制。
●目指せ、世界一の住宅!

【反省点】
自分が豊田章男だったらと考えると、自動車やりたいし、住宅はなぁ…というそもそもの発想であったのでこういう回答になったものと思われる。
まずは、これを世界一位にする、という発想からスターとさせないとメンタルブロックは外せないのかなと思った。
トヨタの強みは何か?ジャストインタイム…などは全く考えていなかった。
今週から再度気合入れなおしてがんばるべし。

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